外の空気は冷たくて冷たくて、誰かの温もりがなきゃ生きていけないななんて、ちょっ
とだけ考えて神楽ちゃんの手を握った。温もりを感じるってこんなに幸せなんだね、っ
て言ったら地味眼鏡がクサい事言ってもキモいだけアルってもう片方の手で殴られた。
それでま手を離すことなんて無くて、そのまま手を握っていてくれた。こんなに寒い中
二人でゆっくり歩くなんて、少し前までは在り得なかった、と思う。前までは激しくて
飛ぶような日常で、先のことなんて考える事もなくて。でも、でも、けしてあの日々は
冷たくなんてなかった。今更気付くなんて。気付かなかっただけで、たくさんの温もり
があった。きらきら光ってて、暖かくて、全部全部、

「銀さんのおかげだね」
「銀ちゃんのおかげアル」

立ち止まった先の、見つめるべきものを見て言う。どんなに小さくたって、ぼろぼろだ
って、他の何よりも銀色に輝いてる銀さんの墓石 が 更に輝いた

「「ありがとう」」




080214